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学科トピックス

「認知症とともに生きるまちへ!地域ミーティング」開催し約100名が参加

2023年09月27日 社会福祉学科

9月10日(日曜)、本学100周年記念ホールにて、認知症当事者として発信を続けるおれんじドア代表の丹野智文氏、セカンド・ストーリー代表理事の山中しのぶ氏、 福祉ジャーナリストの町永俊雄氏の3名を講師としてお招きし、「認知症とともに生きるまちへ!地域ミーティング」を開催しました。

 

講演の様子

 

本企画は、2021年と2022年に社会福祉学科堀川研究室が主催し、美作大学地域生活科学研究所と共催で丹野智文氏による基調講演を開催していましたが、この度は、社会福祉法人NHK厚生文化事業団が主催(堀川研究室と美作大学地域科学研究所が共催)となり、同団体が毎年開催している「認知症とともに生きるまち大賞」の関連事業として開催されました。

2021年の様子2022年の様子

 

この日、本学社会福祉学科の教員や学生、認知症当事者や家族を含む約100名が参加しました。

まず第一部では、丹野氏、山中氏、町永氏による鼎談を行いました。

 

講演の様子  講演の様子

 

鼎談の中で、丹野氏は、「カミングアウトしてから『助けてほしい』から『できることを奪わないでほしい』という考えに変わった。周りが先回りしてやってくれることで、それに依存してしまい、できていたことができなくなる」「自分が認知症になり、助けてあげなきゃと思っていたが、自分で決めて行動することが大切だと気付いた。失敗してどうするか工夫する機会を作ってもらいたい」と訴えました。

山中氏は、「フェースシート一枚で人を判断してはいけない。その人と語ってちゃんと見てもらいたい」と訴え、セカンド・ストーリー利用者のエピソードで「カミングアウトをすることで家族も変わった。自分を待ってくれるようになった。家族を忘れてしまうのではないかと暗い気持ちになる時もあるが、『もし忘れたとしても今が楽しかったらそれでいい』と言ってくれる家族に救われた」などといった話の紹介がありました。

 

講演の様子

 

 

第2部の地域ミーティングは会場を2階のラーニングコモンズに移し、参加者が11グループに分かれ、「あなたが考える認知症とともに生きるまちはどんなまちですか?」「認知症とともに生きるまちを実現するための課題と、課題を乗り越えるためにはどうすればよいか?」をテーマに話し合いました。

 

講演の様子

 

グループには、当事者やその家族、病院、老人保健施設、社会福祉協議会、地域包括支援センター、市役所、NPO法人などの職員や社会福祉学科の学生が交じり、それぞれの立場から意見交換をしました。

 

講演の様子

 

参加した学生は、ゼミ活動等での実体験から当事者の方の反応や変化、喜んでいただいたエピソードを話し、一緒に工夫していくことの大切さについて共感しあっていました。

グループワーク後は100周年ホールに戻り、グループ内で話し合った内容を共有し合いました。

 

講演の様子

 

最後に、丹野氏は「当事者は家族が大切だからこそ、迷惑をかけたくないという思いでカミングアウトができない。認知症を理解している人が地域にいれば悩みを言いやすい。地域の皆さんが仲間になってくれたら家族だけで抱え込まず、地域社会と語り合えることができる。そのような地域社会にしたい」、山中氏は「認知症になった時に安心して暮らすことができる、安心して認知症になれる社会をつくりたい。今日の企画を通じて、津山ではできると感じた」と熱い思いを語られました。

 

 


本取り組みの様子について、町永氏のコラムにも掲載してくださいました。

https://www.ninchisho-forum.com/eyes/machinaga_257.html

 

 

 

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