学科トピックス
デジタルヘルスケアの最前線を学ぶ―食物学科で寄附講座を実施
2025年12月12日 食物学科
美作大学食物学科では、11月28日(金曜)と12月5日(金曜)の両日、3年生を対象に「デジタルヘルスケア演習」と題した寄附講座を実施しました。この講座は、本学と連携協定の覚書を締結している株式会社エンタケア研究所による寄附講座として開講されました。講師には、本学の客員准教授でもある同社の片山智弘氏をお迎えし、各日2コマずつ、計4コマにわたる充実した演習が行われました。

- 多様なヘルスケアアプリから学ぶ
講座では、まず現在実用化されている様々なヘルスケアアプリが紹介されました。学生たちは、デジタル技術が健康管理や栄養指導の分野でどのように活用されているか、どのように使いたくなるポイントがあるのかを具体的に学ぶ機会となりました。

- 柔軟な思考を育むグループワーク
1日目、演習の中心となったのは、クイズやグループワークを通じてゲームや有名なアプリなどを参考に使いたくなる体験を考えるための柔軟な思考力や水平思考を体感する取り組みです。特に印象的だったのは、「アプリを作る」というお題に対する考え方でした。片山氏は「アプリを作ると聞いて、アプリだけを考えていませんでしたか?アプリが主役であれば、リアルなサービスや実際の体験とセットで提案してもいいのです」と問いかけました。

この言葉は、学生たちに大きな気づきをもたらしました。自分が無意識のうちに設定している思考の枠組みを、正しい倫理観を徹底したうえで逸脱することで、新しい発想が生まれるということを実感したのです。
- 社会で求められる力を磨く
片山氏は「前提条件をきちんと把握することは、仕事においても重要なポイントとなります」とお話されました。また、対象になるユーザーの気持ちや状況をできるだけ深く細かく考えて、それを想像することで、使いたくなるアプリを作ることができると解説がありました。この演習は、従来の勉強とはまた違ったセンスを磨く機会となり、学生たちは社会に出てから必要となる実践的な思考力を養うことができました。
- アイデアを形に―グループ発表

2日目の演習では、学生たちがグループに分かれてオリジナルのアプリを企画・作成しました。各グループは講座で学んだ柔軟な思考を活かし、それぞれ独創的なアイデアを形にしていきました。そして最終日には、各グループが自分たちの成果を発表し、互いの発想から学び合う貴重な時間となりました。

今回の寄附講座は、食物学科の専門性とデジタル技術を結びつけ、これからの時代に求められる管理栄養士像を考える機会となりました。株式会社エンタケア研究所様、そして片山智弘様に心より感謝申し上げます。
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