学科トピックス
「津山市の牛肉消費拡大を目指す研究活動」、食物学科 橋本博之研究室の取り組み
2024年10月22日 食物学科
美作大学食物学科の橋本博之研究室では、津山市の食文化と地域振興を目指し、牛肉の消費拡大に向けた研究に取り組んでいます。
津山市は、干し肉、そずり鍋、ホルモンうどんなど、牛肉を用いた豊かな食文化があり、観光資源としても重要な役割を果たしています。しかし、近年、干し肉を含む一般的な食肉部分の消費は減少傾向にあります。そこで、津山市内での牛肉消費量の増加を目的に、次のような研究を進めています。
まず、生食用食肉(ユッケや牛刺しなど)の消費拡大を目指し、津山市内に新たな加工施設を設立します。この施設では、地元の肉卸業者であるオカラクミートや津山市商工会議所青年部、津山市の関係機関と協力し、地域振興や地域貢献を視野に入れた研究を行い、津山市における生食文化の醸成を図ります。
さらに、津山名物である干し肉の需要増加を目指し、干し肉の微生物学的安全性の確認や、栄養成分について生肉との比較検討を実施しています。これにより、干し肉の栄養学的特徴を明らかにし、その価値を広めることを目指しています。
現在、生食用食肉については、実験室での結果を基に、枝肉加工施設における加熱殺菌の条件(温度や時間)を検討しています。一方、干し肉については、既に得られた栄養学的データを精査している段階です。
本研究は、つやま産業支援センターの令和6年度産学官連携による研究開発サポート補助金を受けて実施しており、津山市の食文化の発展と地域経済の活性化に寄与することを目指しています。橋本博之研究室は、地域と連携しながら新たな価値を創造し、津山市の牛肉文化の魅力を全国に広めるための活動を推進してまいります。