食の分野
短大
栄養学科
[栄養士養成課程]
現場を重視した「給食管理」を学ぶ~短大栄養学科「手洗い実習」と「治療用食品の試食」~
2018年10月16日 栄養学科
「給食計画論」は、短大栄養学科1年生の履修科目で、現場を重視した栄養学科の特徴的な科目の一つです。
全15回にわたり、講義だけでなく講義で学んだ内容を実践事例や現場での活用方法について学ぶことで、現場での業務を重視した効率よい給食管理のできる栄養士をめざし開講しています。
今回の授業は、給食管理における衛生管理の基本である「正確な手洗い実習」、病院給食管理で利活用する「治療用特殊食品の試食」を行いました。
「手洗い実習」は、実際、病院などの現場で栄養士が他のスタッフに対して行う衛生指導として実施することも多く、まず自分たちが正確な手洗いについての方法を学びました。
「手洗いをしていない状態」、「水洗いのみ」、「手洗い用石鹸を使用した手洗い後」のそれぞれの状態での手の汚れを専用の機器で観察しました。もちろん石鹸を使用した状態が一番きれいな状態にはなりますが、手洗いがしっかりできていないとなお汚れが残っている状態も観察することができ、「正確な手洗い」の意識付けが必要なことを学生は体感しました。
「治療用食品の試食」は、実際の給食管理の現場で利用する栄養剤などの治療用食品を試食し、利用価値と喫食量を高めるための栄養士としての工夫を体験学習します。
通常の形のある食事を摂取することが困難な場合に提供されるドリンクタイプの液状の栄養剤だけでなく、味わうことのない鼻腔栄養・経腸栄養のみに使用する栄養剤にも、フレーバーなどがつけてある意義なども説明もあり、実際に摂取する患者さんの味覚や飲み込んだ後の状況を体感していました。
この授業は、津山中央病院で栄養部長として現場での給食管理に携わっている橋本美由紀先生が担当し、現場での給食管理の実際などをより深く詳しく学べるように講義ならびに講義型演習として授業を実施しています。
今日の治療用食品も、担当の橋本先生が勤務する津山中央病院で利活用しているものをサンプルとして使用し、実際の使用方法や注意点、提供する側の気持ちや提供される患者様の気持ちなども細かく聞くことができ、学生たちはメモをとったり、先生に直接質問をしたりと熱心に体験していました。
学校法人美作学園(美作大学・美作大学短期大学部大学の運営母体)と津山中央病院や津山中央看護専門学校を運営する一般財団法人津山慈風会(津山市川崎)の包括連携協定の一環として実施されています。