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学科トピックス

大学社会福祉学科1年生、長島愛生園をオンラインで視察

2021年06月15日 社会福祉学科

6月8日(火曜)、本学100周年記念ホールにて、国立療養所長島愛生園(岡山県瀬戸内市)のオンライン視察研修会が実施され、大学社会福祉学科1年生と編入生が参加しました。

 

オンラインで研修を受ける様子

 

この視察研修は、社会福祉において重要となる当事者の生活の場や歴史的資料館等を訪れ、当事者の思いを伺い、社会制度の未整備や偏見等がもたらす人権侵害について、歴史的変遷を踏まえて理解を深めることを目的としています。

また、こういった歴史的な背景を抱える施設を視察することで、「ソーシャルワーカー(社会福祉士)」が直面する人権問題を肌で感じ、それぞれに芽生えた思いを基にソーシャルワーカー像を構築させたいと毎年1年生や編入生に実施しています。

 

会場の学生の様子  会場の学生の様子

 

例年は、学外授業として実際に長島愛生園を訪れ、日本で最初の国立ハンセン病療養所を見学し、そこで行われた歴史的事実や人々の生活を肌で感じることのできる研修となっていますが、今年度は、岡山県に緊急事態宣言が発令された時期と重なり、オンラインでの実施となりました。

 

研修では、前半は学芸員の方より、施設の概要や歴史、建造物等について、スライドショーや動画を用いた説明がありました。

学生は、「国立療養所長島愛生園」は全国に13カ所ある国立ハンセン病療養所のひとつで、1931(昭和6)年に開園したこと、当時のわが国におけるハンセン病に対する差別・偏見は厳しく、らい予防法など国の隔離政策により多くのハンセン病患者が「収容桟橋」を渡って隔離されたこと、1996(平成8)年にらい予防法が廃止となり、隔離政策は法制度上終焉したが、高齢化や後遺症、そして今なお残る差別・偏見のため、現在も138名の方が療養生活を送っておられることなどを学びました。

 

会場の学生の様子

 

 

 

後半は、実際に入園されている当事者の方からお話を聴きました。

今日に至るまでの差別・偏見の壮絶さ、生きにくさを抱えながらも前を向いて生きてきたこと、ハンセン病の正しい理解の促進、その他未来の希望をつかむために取り組んできた運動など、当事者ご自身の半生を惜しみなくお話しいただきました。

これらの貴重な機会を通じて学生たちはソーシャルワーカーにとって欠かせない大切な視点を得ることができました。

最後に学生代表として木村愛子さん(社会福祉学科1年生/島根県平田高校出身)が、「この研修を通じて人権についてより深く学ぶことができました。過去の出来事を風化させずに後世に伝えていけるよう、私たちになにができるか考えていきたいと思います。また、本日学んだことを社会福祉の現場に活かせるようこれからももっと理解を深めて、周りの人たちに伝えていきたいと思いました。」とお礼を述べました。

 

会場の学生の様子

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