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特養とケアカフェの取り組みから学ぶ~大学社会福祉学科、ゼミで施設見学~

2019年06月13日 社会福祉学科

5月29日(水曜)、大学社会福祉学科、武田研究室4年ゼミ生5名が、広島県福山市にある「五本松の家」を視察し、地域に密着した「特別養護老人ホーム」と「地域向けのケアカフェ」の取り組みについて学んできました。

 

施設見学中の学生達の様子

 

「五本松の家」は定員29名の地域密着型特別養護老人ホームで、大学社会福祉学科卒業の上田紗也さん(島根県浜田高出身)も元気に勤務しています。

 

こちらの施設が目指す、施設の理想像は以下のとおりです。

 

  • お一人おひとりの「わが家」、「ホッとする空間」
  • 「ここに住んで良かった」と入居者から言っていただける運営
  • 入居者の「その人らしい」暮らしができる運営
  • 入居者のご家族やご友人が気軽に訪れ、一緒に過ごせる施設
  • 自然と、さまざまな世代や立場の人が集まる「つどいの場」
  • 職員が自ら済みたくなるような施設
  • 施設の全職員が「介護のプロ」である施設

 

施設長からの講義を受ける様子  利用者と交流する様子

 

 

【今回の視察行程】

14:00-15:00 施設長 田原久美子氏から「五本松の家の取り組み」について説明

15:00-16:00 施設見学

16:00-17:30 質疑応答

18:30-21:00 ケアカフェふくまち特別企画「スナック五本松」 看取りケア会議

 

 

道中には福山城を見学したり、広島焼にて舌鼓を打ったりと、学びあり楽しみありの視察となりました。

 

福山城の前で記念撮影

 

<参加した学生の感想>

 

私は、看取りケアの会議に同席させていただきました。医師をはじめ、ケアマネージャー、スタッフなど多くの職種が集まり、本人がよりよい最期を迎えるために、何ができるのかをご家族と一緒に考え、多職種連携で同じ方向を向き、チームとして支え合い、ケアを行っている現場を間近で見ることが出来ました。

会議の中では、「本人がしんどそうだからどうしたらよいのか」というご家族の不安や治療での迷いに対し、どの専門職もその気持ちを受け止め、思いに寄り添い、それぞれの立場からの意見を述べていました。

看取りのケア会議が終わったあとは、作成されたケアプランをご家族に説明する場にも同席させていただき、実際のケアプランを見させていただきました。また、ご家族や専門職の方とお話をすることもでき、良い経験となりました。

会議に同席させていただき、本人のためにみんなで話し合うことや思いに寄り添うことの大切さなど、多く学ぶことが出来ました。私も本人やご家族の思いに寄り添うことが出来る専門職になりたいと思いました。

植野皐さん(社会福祉学科4年/香川県丸亀城西高出身)

 

学生が話す様子

 

 

 

私が印象に残ったことは地域の人や家族が気軽に施設に立ち寄り、自然な形で一緒にいたことです。その環境づくりとして、家族や地域のひとが簡単に立ち寄れるルームを用意し、そこでサロンやカフェなどを開催し積極的に活動していることが印象に残りました。

今回、学んだこととして今まで訪問したことのある施設との違いは、負担軽減の対象は施設の内容が利用者だけ、支援者だけのところはあったが利用者、支援者の両者のことも考え、両方に負担をかけない施設はあまり見たことがなかったので勉強になりました。

松田大雅さん(社会福祉学科4年/愛媛県北条高出身)

 

施設の職員と集合写真

 

 

地域密着型の特養をはじめて見学しました。特養が地域に開放されていることに対してイメージが湧きませんでしたが、開催しているイベントの多さ、それに多くの地域住民が非常に協力的に参加していること、さらに住民が好きな時に交流スペースをカフェのように利用できることを知り、「自由に使える場所にする」ということが特養ができる地域貢献の1つであると感じました。

また、一般的な特養に比べて利用者家族の面会がとても多いことを聞きました。見学した際も家族ではない利用者とトランプを楽しむ姿や、1日中施設におられるという利用者家族の姿を見ました。誰でも利用しやすい施設にすることで面会にも気軽に訪れやすくなり、利用者本人とその家族にもメリットがあるとも感じました。

五本松の家を見学するまでは「特養」と「開放的」という言葉は結びつかなかったのですが、今回、地域に開かれた施設の良さを知り、少し閉鎖的なものだという特養に対する固定概念を取り払わなければいけないと思いました。私は高齢者施設に就職を考えていますが、地域密着型特養の良さを伝え、取り入れていければと感じました。

永見悠也さん(社会福祉学科4年/鳥取県米子西高出身)

 

施設の職員と集合写真

 

 

スナック五本松に参加させていただき、この活動から地域密着であることの良さについて学びました。地域の方が遠慮することなく集い、お酒を飲みながら、雑談から地域のことについてさまざまな話をしていました。この場で集い、話すことにより、地域の発展、活性化にも繋がっていると感じました。

特養に地域の人が集まるというイメージを持っていなかったので、想像以上の賑わいに驚きましたが、大人数の方の楽しそうな姿を見て、日々地域に根ざした施設であろうと取り組みをしていることが分かりました。

前田梨奈さん(社会福祉学科4年/高知県高知南高出身)

 

地域住民の方交流している写真

 

スナック五本松では、近くに住む地域住民の方々から市議会議員の方、別の施設職員さんなど本当に様々な方が参加していました。その中でも私がお話した、近くに住む80代の女性が「一人暮らしで寂しいからここへ来てみんなと喋るのが楽しみになっている。ここは良いよ」と言っていたのことがとても印象的でした。五本松の家は、特養でありながらも地域の拠点としても活用されており、地元のみなさんから愛されているということをとても感じることができました。

古田杏実さん(社会福祉学科4年/鳥取県鳥取湖陵高出身)

 

地域住民の方と交流している様子

 

 

 

 

<社会福祉学科の取り組みなど>

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