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[管理栄養士養成課程]

学科トピックス

食物学科~企業、五輪メダリストらトップアスリートからスポーツ栄養マネジメントの実際を聞き管理栄養士の役割を考える~

2020年08月03日 食物学科

7月29日(水曜)、食物学科3年生「応用栄養学実習」の授業で、大塚製薬株式会社広島支店岡山出張所所長の稗田雅也氏、アトランタ五輪サッカー代表の松原良香氏、女子野球クラブチーム「新波」の代表を務める石田京子氏、リオ五輪柔道女子70キロ級金メダリストの田知本遥氏、の4名が講師を務め、オリンピックでの管理栄養士との関わりなど話を伺った後パネルディスカッションを行いました。

オンラインでの講演の様子

当初は本学にお招きする予定でしたが、この度は新型コロナウイルスの影響により、本学100周年ホールにてオンラインで実施しました。

まずパネルディスカッションの前に、大塚製薬株式会社広島支店岡山出張所所長の稗田雅也氏より、熱中症を予防する水分の摂り方などの講話がありました。
稗田氏は、「競技によって発汗量に違いがあり、発汗した量に対して水分に加えイオンやミネラルも摂取する必要がある。また、糖があることでナトリウムイオンが吸収されやすくなるため、水よりイオン飲料の方が熱中症予防に効果的である。」と話されました。

パネルディスカッションでは、アスリート講師3名それぞれが自身の競技と食事管理について管理栄養士との関わりなどを紹介しました。

画面に映る講師の顔

松原氏は、“マイアミの奇跡”と呼ばれている、アトランタ五輪で日本代表が当時絶対王者であった強豪国ブラジルに勝利した際の体験談を話しました。
過密な日程の中、より高いパフォーマンスを出すために、時差対応・環境対応などコンディショニングが非常に重要であり、管理栄養士の指導で食事を摂る時間などを工夫したこと、また、効率よくエネルギーを摂るためにはお米が効果的で、試合前には管理栄養士が握ったおにぎりを食べていたというエピソードを話しました。
さらに、学生たちに「今学んでいる知識は、結局は現場でどれだけ発揮できるかにかかっている。全ては現場の中にあるので、そこを意識して栄養士を目指してもらいたい。食事とスポーツの関係についての注目度は増しているので、管理栄養士はより夢のある職業になった。」と呼びかけました。

画面に映る講師の顔

石田氏からは、稗田氏の講話の中でもあがった水分補給について触れ、「練習中に熱中症で倒れる人は、朝食を食べなかったり、水やお茶で水分補給をしたりしている人が多い。」と指摘しました。
また、身体を大きくすることが強くなることにつながるといった考えの食事指導や、食べることが苦痛になり摂食障害に陥った事例、また、ポジションの違いや男女差など個別性を無視した食事指導に遭遇したエピソードを話しました。
さらに、学生たちへ「今学んでいる知識を知識だけで終わらせず、現場で求められていることを感じ、現場で活かしてもらいたい。そして、最新の情報などを常にキャッチし学び続け、食と携わりながら人を幸せにしていってもらいたい。」とエールを送りました。

画面に映る講師の顔

田知本氏からは、オリンピック選手村での食事環境や、試合の3週間前から始まる減量では、野菜とタンパク質中心の食生活に変えて、計量後に炭水化物を蓄える、また、試合当日はゼリーやカステラ等でエネルギー補給をしていたことなど、食生活の実際を紹介しました。
その他、オリンピック時期に誕生日を迎えた際、管理栄養士が豆腐とヨーグルトが材料のケーキをサプライズで作ってくれたというエピソードにも触れ、「管理栄養士は精神面でも大きな存在だった」と話しました。

講師にお礼を言う学生

最後に代表の学生4名が講師の先生方の話をふまえて、今後管理栄養士を目指すうえでの目標や感謝の言葉を述べました。
トップアスリートの体験や考えを直接聴くなど貴重な経験をし、意欲のあがる有意義な時間となりました。

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