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ふたつの『そうぞう力』を活かして~短大幼児教育学科1年生が絵本作家あべ弘士氏による講義を受講~
2018年11月28日 幼児教育学科
11月20日(火曜)、短大幼児教育学科1年生全員が、絵本作家あべ弘士さんの講演を聴き、自然と動物の生態や動物の命について考える貴重な時間を過ごしました。
保育者・幼児教育者をめざす学生たちにとって、感じとる力、さらにそれを伝える力が重要であることを実感して欲しいと、自身で感じとったことを絵本という形で表現しているあべさんの講演を開きました。
絵本作家あべ弘士さんは、北海道旭川在住。25年間の旭山動物園での飼育員をしておられた経験や知識をもとに、野生の動物を観察するため世界中を旅し、忠実な動物の描写などが特徴の絵本作家として活躍されています。
主な作品としては、『あらしのよるに』『ゴリラにっき』『どうぶつゆうびん』などがあり、中でも『あらしのよるに』は新作歌舞伎として上演され、話題になっています。
飼育員時代の経験、絵本を描くことになったきっかけ、創作活動で大切にしていることなどからお話は始まり、「地球には本当にいろいろな生き物がいます。その生き物の本来の姿を絵本の中で描き、その絵本を読んだ子どもたちが動物を好きになり、興味をもってほしい」「雪や寒さの持つ独特の世界やすばらしさを絵本に込めています。」と熱く語りました。
続いて、さまざまな動物の原種などを答える『原種当てクイズ』をされ、にわとりの原種「野鶏」、ねこの原種「ヤマネコ」など身近にいる動物を例に挙げて、学生たちとやり取りしながら進めました。
特に、原種を知ることで、その動物の生態や体の特徴や構造などを想像し、考えることができることを強調しました。
また、「野うさぎ」と「さる」の描き方について、まずは学生自身に自由に描かせた後、それぞれの動物の特徴や生態を一つずつ説明しながら、先生自身が描いてみせ、身体的特徴や生態などを捉えて描く絵はとても生きいきとしたものになることを実証しました。
「保育者や大人が模範となる絵を示すときは、それぞれの動物の特徴や生態をきちんと理解・把握して示すことが大切です。そうすることで子どもたちにしっかりとした知識を伝えることになるんです。」と付け加えました。
自分の持っているイメージだけに頼っていたり、イラスト風に描いている学生がほとんどで、先生による解説を聞き、できあがっていく模範の絵を見ながら、「なるほどー!」「へぇーそうなんだー!」など感嘆の声を上げていました。
最後に、自身の新作絵本の読み語りと国際的に評価の高い他の作者の絵本を紹介し、「想像力と創造力、ふたつの『そうぞう力』を働かせて、これから先学んでください。それがきっと自分たちの出逢う子どもたちにも伝わり、『そうぞう力』豊かな子どもたちを育むことにつながると思います」と学生たちにメッセージを送りました。
講義終了後には、学生代表の幼児教育学科1年 河野亜美さん(岡山県美作高出身)が、「動物の原種のお話は、私たちが、保育の現場に出たときに、子どものなんで、どうしてという疑問に答えるときに活かせる、とても勉強になるお話でした。絵本のお話は、作り手だからこそ表現できる絵本の語り方にとても感動いたしました。」とお礼の言葉を述べました。