学科トピックス
はじめてのオンライン実習カンファレンス開催!(介護福祉専攻)~新たなコミュニケーションツールを活用して開く介護の未来~
2020年08月28日 専攻科介護福祉専攻
8月27日(木曜)専攻科では初めてとなるオンライン実習カンファレンスを行いました。
これは新型コロナウイルス対策のため実習先である千寿福祉会 障がい者支援施設 みすず荘(岡山県津山市)の実習指導者と専攻科の学生2名、そして指導担当教員がオンライン上で、学習内容の確認を行うものです。コロナ禍における教育、実習の在り方について新たな試みを紹介いたします。
今回の実習では受け持たせていただく利用者さんについて、12日間という限られた時間の中で、情報収集を行いその方の心身の状況に応じた介護計画の立案・実施を行う予定でした。しかし期間の半ばで市内に感染がみつかり実習は中断。施設内で暮らす利用者さんの健康を守るためやむを得ない判断でしたが、学生の学びが中断してしまうことに大変心を痛められた施設長が、今年度県の補助金を活用して施設内全体に整備したばかりの通信環境を用い、スタッフのご協力のもと、受け持ち利用者さんとのビデオ通話によるコミュニケーションやオンライン実習カンファレンスを実現させてくださいました。
学生はそれぞれの自宅から、実習指導者は施設から、教員は大学研究室からそれぞれ参加。定刻になってから慣れない雰囲気の中、やや緊張しながらも和やかな雰囲気でカンファレンスは始まりました。学生が事前に施設へ提出していたアセスメントシートを発表し、利用者さんから直接伺うことができなかった内容や分からなかった支援の方法などについて質問をしました。それを受け、実習指導者から情報提供を受け、助言をいただくことで、より利用者さんの状況が明確となり内容の濃い実習計画を作り上げることにつながりました。
今回のオンライン実習カンファレンスについて学生からは、「とても新鮮でした。こうしてオンラインを活用することで、コロナ禍なので、施設も自分自身も感染のリスクや不安などとかを気にせずできる部分はすごく良かったと思います。」「途中で聞こえづらいこともあり、画面越しでの会話で対面とは全く違った緊張感がありました。」という感想が聞かれました。また「これまで実習できることが当たり前に思えていたけれど、そうではないことに気づけた。もっと実習したかったです。」とコロナ禍の中で学ぶ学生の意欲向上につながりました。
「社会福祉法人 千寿福祉会 障がい者支援施設 みすず荘」施設長 筆保様より
「介護福祉実習につきましては、コロナ禍の中、不安と戦いながら資格取得に向けて頑張っている学生に対し、どうしたら実習が受け入れられるか検討を重ねました。結果、実習期間中にオンラインでのコミュニケーションとなりましたが、初めての試みであり今後に繋げる良い機会になったと思っております。これからも健康に気を付けて頑張ってください。」
須江裕子専攻科長より
「この度は、コロナ感染症が拡大する中、実習を受け入れてくださったみすず荘の方々に本当に感謝の気持ちで一杯です。受け入れが困難になってからもこのような形で学生にご指導いただける機会をいただき、誠にありがとうございました。スタッフや利用者の方の温かいお気持ちを受けて、今後も多様な形での教育の可能性を引き出し、介護福祉士養成を継続していきたいと思います。そして現在進行形で実習を受けてくださっている全施設の方々に深く感謝申し上げます。」