学科トピックス
社会福祉学科1年生が長島愛生園を訪問 ハンセン病の歴史から人権と人間の尊厳を学ぶ
2026年10月23日 社会福祉学科
10月20日(火曜)、大学社会福祉学科1年生が国立療養所長島愛生園(岡山県瀬戸内市)で視察研修を実施しました。

- ハンセン病の歴史と、今も向き合うべき人権課題
「国立療養所長島愛生園」は全国に13カ所あるハンセン病の国立療養所のひとつで、1930年(昭和5年)に国が設置した療養所の第一号として開園しました。

当時ハンセン病に対する差別・偏見は凄まじく、癩予防法など国の隔離政策により多くのハンセン病患者が「収容桟橋」を渡って収容されました。
1996(平成8)年に「らい予防法」が廃止となり、隔離政策は法制度上終焉しましたが、高齢化や後遺症、そして今なお残る差別・偏見のため、現在も療養生活を続ける方がおられます。
- 当事者の想いに触れ、人間の尊厳を学ぶ
社会福祉学科では、ハンセン病の歴史的な背景と当事者の想いに触れる機会を通じて「人間の尊厳」を正しく理解し、人権問題に向き合うことのできるソーシャルワーカー(社会福祉士)を育むため、この視察を伝統的に毎年1年生に対して実施しています。

今後は、1年生を対象としたセミナー内において、「長島愛生園が抱える課題」についてのPBLを実践しており、学生自身が主体的に課題解決を議論する中で模索していくプログラムを展開中です。
- 学生の感想
私は今回学習するまで、ハンセン病についてほとんど知りませんでした。国の方針によって家族と引き離され、故郷にも帰れない当事者の辛さは計り知れないと感じました。
特に印象に残ったのは、らい菌の感染力が極めて弱いという事実を無視し、恐怖心から差別や隔離を正当化するために消毒が行われていたことです。消毒は医療行為であるはずなのに、差別や隔離の道具となり、当事者に身体的・精神的・社会的な被害をもたらしました。このことから、正しい知識に基づかない偏見や恐怖、政策がいかに人を傷つけるかを学びました。
「正しい人権感覚の物差し」と「優しさという人間性のフィルター」を持つことは、社会福祉を学ぶ私たちにとって大切です。ハンセン病の問題だけでなく、今後ソーシャルワークを行ううえでも意識していきたいと思います。
山中沙羅さん(滋賀県立八幡高等学校出身)
今回、瀬戸内市にあるハンセン病療養所の長島愛生園を訪れて、そこに残る建造物を見た時、家族と離れて苦しい思いをした人達の悲しさが伝わってきました。
私が感じたことは、病気についての正しい知識を持たないことで生まれた差別は二度と繰り返してはいけないと思いました。建造物からは、偏見の恐ろしさと人権の大切を教えてくれました。差別や偏見のない社会を作るために、正しい知識を持って未来に伝えていくことが最も重要だと思います。私が、美作大学の学生として生活できているのは、身近にいる家族、父や母のおかげであり、将来、社会福祉士として活動するために学んでいます。
今、私が、恵まれている環境は当たり前の事ではありません。今後は感謝の気持ちを持ち社会貢献できるよう頑張りたいです。
関元優志さん(美作高等学校出身)
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