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学科トピックス

障がい理解を深める貴重な授業:美作大学社会福祉学科2年生が当事者の声から学ぶ

2025年06月27日 社会福祉学科

2025年6月26(木曜)、美作大学社会福祉学科2年生の「障がいの理解」の授業にて、2名のゲストスピーカーをお招きし、貴重な学びの時間を設けました。長年発達障がいを抱える奥様(ミカさん)と、高校卒業後に大手企業へ就職し、うつ病や自殺未遂を経験されたご主人様(マコトさん)。お二人の当事者としての生の声は、学生たちにとって障がいへの理解を深める大変貴重な機会となりました。

 

授業風景 授業風景

 

  • 当事者の経験から学ぶ多角的な視点

授業では、お二方からそれぞれの経験に基づいたお話がありました。

長年発達障がいと共に歩んでこられた奥様は、幼少期から現在に至るまでの日常生活での困りごと(例:整理整頓ができない、人前での食事が難しい、音に過敏など) 、周囲の理解を得ることの難しさ、そしてご自身の特性と向き合いながら社会参加をしていく上での工夫などについて語ってくださいました。学生たちは、発達障がいが個々の生活にどのように影響を与えるのか、そしてどのようなサポートが求められているのかを具体的に学ぶことができました。

 

一方、ご主人様は、大手企業への就職という誰もが羨む道を歩みながらも、職場の環境によるパワハラや過労でうつ病を発症し、自殺未遂という壮絶な経験をされた経緯をお話しくださいました 。精神的な不調がもたらす苦悩や、そこから回復し現在に至るまでの道のりを語っていただくことで、学生たちは精神障がいに対する偏見をなくし、早期発見や適切な支援の重要性を深く認識することができました。ご主人様は、不眠症や過食などの困難も抱えていたといいます 。

 

  • 夫婦としての歩み:2012年の出会いから

そして、お二人の人生が交わったのは2012年、福祉事業所「ユートピア」でのことでした 。それぞれが障がいと向き合いながらも、そこで出会い、様々な社会体験を通じて愛を育み、2014年に結婚されました 。互いに受容し、時にはぶつかりながらも支え合って生活されていましたが 、2024年6月には離婚という選択をされました 。しかし、離れることでストレスが減り、今では互いにとってより良い関係を築いているとのことです 。異なる障がいを持つお二人が、それぞれの困難を乗り越え、互いを理解し支え合いながら生きてきた道のりは、学生たちに共生社会のあり方について深く考えるきっかけとなりました。

 

授業風景

 

  • 学生たちの感想

授業後、学生たちからは

「教科書だけでは学べない、当事者の方々のリアルな声を聞くことができて、障がいに対する見方が大きく変わった」

「自分たちが将来社会福祉の専門職として働く上で、今回の学びを活かしていきたい」と

いった感想が寄せられました。

 

授業風景

 

美作大学社会福祉学科では、今後もこのような当事者の方々との交流の機会を積極的に設け、学生たちが多角的な視点から障がいを理解し、共生社会の実現に貢献できる人材へと成長できるよう支援していきます。

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