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学科トピックス

社福 松尾ゼミ美作市社会福祉協議会を視察研修 ~子どもの学びと心を支える「居場所づくり」、地域を元気にするボランティアの現場から学ぶ~

2025年06月26日 社会福祉学科

2025年6月23日(月曜)、松尾ゼミ(3年生)は、美作市社会福祉協議会を訪問し、「子どもの学習支援・居場所づくり事業」や「子育て支援」、「地域ボランティア活動」について視察研修を行いました。

 

はじめに、福祉のまちづくり推進課の松本陽課長より、美作市における地域福祉の基本理念と、地域共生社会をめざした取り組みについてご講話をいただきました。松本課長は、「地域には、困っている人が“見えにくい”という課題がある」と指摘し、その背景には経済的困難、親の孤立、子どもの居場所の不足など、複合的な問題があることを説明されました。

 

特に力を入れて紹介されたのは、子どもたちの「第三の居場所」としての支援拠点の意義です。家庭でも学校でもない「安心して過ごせる場所」を地域住民とともにつくることの大切さを、具体的な事例を交えて語ってくださいました。信頼関係づくりや、ボランティアスタッフとの日常的な関わりが子どもの心の安定につながっていること、また「支援を受ける人」だけでなく「支える側」にも学びや気づきがあるという、双方向の福祉の価値についても強調されました。

 

視察風景

 

続いて、総務企画課の坂元こず恵さんからは、協議会が行っている子育て支援の具体的な事業についてご説明いただきました。学習支援事業では、学習環境を確保できない子どもたちに対して、地域の大人が寄り添いながら、学びをサポートしています。また、「子ども集いの場事業」では、遊びや食を通じて安心して過ごせる環境を整え、子ども同士の関わりや異世代交流を促進しています。さらに、「ファミリー・サポート・センター事業」では、子育てを「親だけで抱え込まず、地域で支え合う」ことを目的に、地域の協力会員が担う仕組みが運用されていることを紹介してくださいました。

 

また、主任児童委員の赤堀桂子さんからは、現場での体験談を通して「子どもたちは、安心できる場所と関わってくれる大人を求めている」と語られました。子どもが打ち解けるまでにかかる時間や、ちょっとした会話や関わりが子どもにとって大きな意味をもつことを、丁寧に教えてくださいました。

 

参加した学生からは、

 

「子どもは話さないからといって“何も感じていない”わけではない。赤堀さんの話から、子どもの心の声に寄り添う姿勢の大切さを学んだ」

「福祉は特別な支援ではなく、“地域のつながりをつくること”だと実感した」

「地域と協働して子どもを支える構図が、自分の将来の進路にもつながる学びになった」

などの感想が寄せられ、地域福祉の現場から得た実践的な学びを深めました。

 

視察風景

 

今回の視察研修は、制度では見えない「地域の人の力」に触れ、子どもや家庭を支える具体的な実践を学ぶ貴重な機会となりました。学生たちは今後、福祉専門職としての視点や地域活動への関心を深めるとともに、自らも居場所づくりの活動に参画し、子どもたちと地域の未来を支える一員として行動していく意欲を高めています。

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