学科トピックス
社福武田ゼミ ひめじヒューマンライブラリー2025春に参加
2025年05月29日 社会福祉学科
5月26日(日)、社会福祉学科武田ゼミの学生6名が姫路ヒューマンライブラリー2025春(主催:そらにじひめじ・共同主催: Human Library Organization)に参加しました。
学生たちは、生活に寄り添う支援を共通テーマに置きつつ、こども家庭、福祉行政、教育など個別のテーマをプラスして、本の役割を担ってくださった人たちのヒューマンについて耳を傾けました。学生からの質問にも丁寧に対応してくださり、あっという間の3時間で「時間が足りなくて、もっと話を聴きたい」と本役の方々の話に惹き込まれ、他者覚知と自己覚知の充実した経験となりました。
今回Book役のマチコ・ミラーさんからは「たくさん挑戦してください。そしてたくさん傷を負ってください。その傷が、いつかきっとあなたを強くしてくれます」とのメッセージをいただきました。
※ヒューマンライブラリーとは、
図書館の本のような役割を人が担い、その人の経験や属性などに応じたタイトルが付けられます。読者役は自分が話を聴いてみたい相手を選び対話を通して、相手の人生や経験について理解を深めることで人々の偏見や差別の緩和、相互理解の効果が期待されています。
【学生の感想】
「誰しも自分のことを喋らないだけで過去に色々な経験を抱えている人が多いことがわかりました。そんな人達が専門職の支援を受けられていた訳でなく、自分から行動して人と関わって解決している人が多いことに気づきました。課題解決には人と人とのコミュニケーションが大事なんだと学びました。
今回の対話を通して必要だと思ったことは、「あなたの話を聴いているよ」という相槌や頷きをすることです。相槌や頷きをすることによって相手にとって話したい、理解して欲しい、聞いて欲しいと思ってもらえる関係を作る上で大切だと思いました」
社会福祉学科3年 酒井彩葉
「本日のヒューマンライブラリーを終えて、人それぞれ考え方を学ぶことができました。本の方々は、今までの人生を分かりやすく説明してくれたり、面白く話してくれて、初めてのヒューマンライブラリーがとても充実したものになりました。質問にも丁寧に答えてくれ、私の夢についてもぜひ頑張って欲しいと言われ、これからも頑張っていきたいという思いが強まりました。
今回の経験を通して、教員を目指す立場から生活に寄り添う支援を考えた結果、「生徒みんなに平等に接すること」、「この先生なら頼れるかも…」と思ってもらえるように生徒に寄り添いたい。さらにもし生徒に頼って貰えた時は勇気をだして頼ってくれたことを理解し、否定ではなく話をよく聴く姿勢を大切にして、本当に危機を感じた時に再び頼れる教員を目指したいと思いました」
社会福祉学科3年 田頭樹奈
「ヒューマンライブラリーで本の話を聞いていく中で、共感する部分もありつつ、自分が生きてくだけじゃ経験できなかった話を聞けて、とても新鮮で貴重な経験になりました。
話を聞いていく中で、特に印象的だった言葉は、「ただそばにいてほしい」という言葉です。困っている状況の時に、解決策をだすことはもちろん大事だけれど、解決策をだすことが全てではなく、そばにいるだけでも、力になれるということが分かりました。
今回の対話を通して、生活に寄り添う支援で大切なことは、望む生活を叶えるための意思表示ができるようにサポートしていくことだと感じました」
社会福祉学科3年 山本彩生
「『普通』とよく使うけれど『普通』なんてその人にとっての『普通』と自分の『普通』が一緒である訳がなく、『普通』は使いやすい言葉ではあるが人を傷つける可能性もある言葉なのだと思いました。こうしてヒューマンライブラリーを経験したことでそういう考えもあるのだと新たな発見の場にもなりました。
性や見た目とかで判断するのではなく、その人として見ることが大事で、その人はその人であり他には無い唯一の人として関わるのが大事だと思いました。そして、その人の過去や生い立ち・感じてきたことを知った上で支援を行っていくことが必要だと思いました」
社会福祉学科3年 石原瞳
「ヒューマンライブラリーで話を聞いて、人それぞれ個性があり、背景も異なるのに、「普通」という一括りの基準に当てはめてはいけないという言葉に共感しました。誰かにとっての普通は誰かにとってはまったく違うという事がわかりました。
自分には偏見がないと思っていても、どうしても自分の経験や価値観というフィルターを通して物事を見てしまいます。ヒューマンライブラリーでは、普段なかなか出会うことのない背景や経験を持つ「本」との対話を通じて、自分の想像を超えた多様な生き方や考え方に触れることができました。実際に目の前で話を聞くことで共感力を育み、視野を広げられる貴重な体験でした」
社会福祉学科3年 上野美咲
「今日のヒューマンライブラリーで最も心に残ったのは、国際結婚についての話でした。国際結婚による言語の壁、文化の違いから生じる生活の困難さを知ることができました。自分自身に見えている困難の一つ先を考えて行うべきだと学びました。見えている困難から何が生まれるかまでを考えることで少しでも多くの方の心に寄り添うことが出来ると感じました。つまり、支援にあたる上で解決すべき問題は何であるかやその一歩先にある困難を考えてクライエントと関わることが重要であると感じました」
社会福祉学科4年 副田康生