前京都府知事の山田啓二氏が『地方創生』をテーマに講演
2020年02月13日 イベント
2月6日(木曜)、美作学園創立100周年記念館にて、前京都府知事の山田啓二氏が『地方創生』をテーマに講演を行いました。
演題は「地方創生論~令和社会における地域社会の未来~」
山田氏は、生涯未婚率や将来人口推計から、少子高齢化による地方の人口減少や人手不足の深刻さを説明し、「自治体は存続のために改革を進める必要がある」と述べました。また、改革の一つとして「市町村の垣根を越えてサービスを共有し、広範囲の地域で支え合う社会をつくることが重要」と指摘しました。
また、社会システムの在り方として現実空間とネット空間を融合させる考え「ソサエティー5・0」を挙げ、AI(人工知能)やロボット工学を生かした「スマート自治体」に転換する必要性が増すと強調しました。
さらに、「時代は確実に変化しており、高度成長時代から安定成長時代に入り、大量・一律・所有型の時代から多様・複雑・シェアリングの時代に入った。村社会から多様性社会への対応するためには、新しい共生の概念が必要である。また、少子高齢化による年代の壁、情報化による地域の壁、国際化による国境の壁など、様々な境界が消えていくボーダレスの時代に入った」と述べました。
最後に、社会で多様性が強まり、その重要性が叫ばれる中、「集約化」や「重点化」は、「単一性」の強制につながる恐れがある。このような時代に適した地域政策の方向性は、コラボレーション(連携)とシェアリング(共有)で課題を切り抜けるべきである」とまとめました。
この日、岡山県美作県民局と美作地域10市町村の行政関係者、商工団体から80名と、本学で開講している教養基礎科目「現代生活論」を受講する学生約100名が聴講しました。
この講演会の様子は「山陽新聞」「津山朝日」にも掲載されました。
※紙面の転載については許諾済
2019年度「美作大学連続講演会『地方創生論』〜地方はどうしたら元気になるか? 地方が持続的に発展するための処方箋〜」は終了となりました。
次回開催を楽しみにお待ちください。