- 初回は増田寬也氏が「人口減少社会を生き抜くために」をテーマに講義
美作大学では、客員教授3名による「地方創生論」連続講演会を開催しています。初日の1月30日(金曜)は、前岩手県知事(3期)、元総務大臣で、現在は株式会社野村総合研究所顧問を務める増田寬也氏を迎え、「人口減少社会を生き抜くために」と題した講義が行われました。

この講演は、地方自治のスペシャリストである客員教授をゲストティーチャーとしてお招きし、一般教養科目『現代生活論』並びに美作地域人材育成プラットフォームの『地方創生論』連続講演を行っていただくものです。
- 人口減少時代に問われる地方行政のあり方
講義では、人口減少や少子高齢化の進行により、地方自治体で人材不足が深刻化し、行政需要が一層複雑化している現状が示されました。特に、専門性の高い技術職員やデジタル人材の確保が難しくなっている点が大きな課題として挙げられました。

その対応策として、事務の見直しや市町村間の「水平連携」、都道府県や国による「垂直補完」、民間活用やデジタル技術の導入などを組み合わせ、限られた人材と資源を有効に活用することの重要性が強調されました。
- 実践を見据えた活発な質疑応答
講義後には約30分間の質疑応答が行われ、参加者から具体的な地域課題を踏まえた質問や意見が寄せられました。

真庭市長の太田昇氏からは、講義の中で示された「水平連携・垂直補完」についてふれ、「垂直補完は理論としては重要だが、現場ではなかなか機能しにくい側面がある」としたうえで、国や関係機関からのさらなる後押しへの期待が述べられました。

また、新庄村副村長の石藤延史氏からは、講義で触れられた「二地域居住」について、「制度を整えても、利用する側にとってのインセンティブがなければ広がりにくいのではないか」との質問がありました。これに対し増田氏は、「経済的な要素は確かに大きい」としたうえで、航空会社等と協働し、二拠点居住者への支援を検討する動きが出てきていることを紹介しました。
さらに増田氏は、真庭市や新庄村、西粟倉村の取り組みについて「全国的に見ても先進的で、評価の高い事例」と述べ、「他の地域にも紹介したい取り組みが数多くある」と、地域の挑戦を力強く後押ししました。
このほか、一般参加者からも時間いっぱいまで多くの質問が寄せられ、有意義な意見交換の場となりました。
- 地方の未来を考える学びの場として
今回の講義は、人口減少という避けられない現実の中で、地方がどのように持続可能性を高めていくのかを、行政・研究・地域の視点から考える貴重な機会となりました。今後の連続講演会を通じて、学生や地域関係者が地方創生について理解を深め、実践につなげていくことが期待されます。
次回は2月2日(月曜)です。
片山善博氏(前鳥取県知事(2期)、元総務大臣、大正大学教授・地域構想研究所長)による
です。是非、ご参加ください。
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