国際ボランティア留学 セブ島で育んだ絆を力に―帰国した学生たちが地震被災地支援の募金活動も実施
2025年11月05日 イベント
- 本学初の国際ボランティア留学プログラムを実施

2025年9月4日(木)〜14日(日)の11日間、本学初となる「みまさか食と子どもと福祉のボランティア留学プログラム」がついに始動しました。 第1期生として学生11名と教員1名がフィリピン・セブ島へ渡航し、現地の子ども支援施設やスラム街などでのボランティア活動に参加しました。

この留学プログラムは、美作大学・美作大学短期大学部の建学の理念である「国際的な視点から社会に貢献できる、自由で創造的な人格の育成」を具現化した非常に魅力的なプログラムです。
「食と子どもと福祉」テーマに、現地での体験を通じて学びを深める実践型かつ学科横断型のボランティアプログラムです。参加学生はそれぞれの専門分野に関連する知識と技能を活かしながら、現地の人々と協働し、将来社会に貢献できる活動を英語で展開することが可能です。

今回の留学には、食物学科2名(2年生1名、4年生1名)、児童学科6名(1年生2名、4年生4名)、社会福祉学科3名(1年生1名、3年生2名)、そして教員1名が参加しました。
- 学生の声―挑戦することで得た自信と学び

参加した早川 未桜さん(児童学科4年生)からは、心温まる体験レポートが届いています。
今回私は、初めて海外に行きました。留学は小さい時から興味があったけど機会がなく、行くことを諦めかけていたとき、今回のボランティア留学が計画され、参加しました。
最初は、英語が喋れないから行かない方が良いのではないか、楽しめるのだろうか、などと色々な不安を持っていました。けど、行きたいという気持ちだけはずっとあったので、上手く話せなくても大丈夫だと、言語の難しさを実感しようと決めて参加をしました。
留学を通して学んだことや気付いたことは沢山ありますが、特に印象に残ったのは2つあります。1つ目は、英語が喋れなくても頑張って話そうとする努力が大事ということです。私は、英語が喋れないので話すのが不安でした。しかし、プログラムの中に2日間朝から90分英語の勉強の時間があり、現地のスタッフの人が丁寧に教えてくれました。また、下手でも話していくことで、相手は頑張って聞いてくれようとしているので、単語だけになってしまっても良いので、話してみることが大切だと思いました。
2つ目は、スラムの子ども達や生活している人たちは、皆明るく元気に楽しく過ごしていました。色々なスラムの現地の人にスラムでの生活を聞きました。皆、とても大変で1日1日を生きるために子ども達も働いていたりしていてとてもしんどいはずなのに、スラムの人たちは、しんどくない、辛くはないと言っていて、ずっと笑顔で優しかったです。服装も必ず皆が靴を履いているわけでもなく、服やズボンを着ているわけではないことが行ってみてとても印象に残りました。
10日間、毎日色々な経験ができとても充実した時間になりました。また、言語の難しさを実感できたと同時に、もっと英語を学びたい、もっと話せるようになりたいという意欲も生まれました。今回の体験で、私の夢が1つ叶ったと同時にもっと新しいものに挑戦していきたいと思えました。

- 留学後に起きた地震―現地スタッフからの報告
この留学プログラムの後、セブ島で大きな地震が発生しました。現地スタッフからは以下のような報告が届いています。
「私どもがサポートしているセブ市内の各家庭の状況を確認しました。幸いにも皆無事で、大きな被害は報告されていません。市内では一部の建物で壁や天井の装飾が壊れるなどの被害がありましたが、深刻なものではありませんでした。
一方で、震源に近い北部では被害が大きく、セブ市内に住む奨学生の親戚の家は半壊し、現在は避難所で生活しています。物資の支援はこれから届く見込みです。
CECとしては、セブ市内の支援家庭が無事であることから、今後はこのように親戚が被害を受けた世帯への支援を優先するとともに、現地NGOと協力して北部震源地への支援にも取り組んでいきたいと考えています。
不幸中の幸いですが、現在セブ市内で私たちのプログラムに参加している皆さんも全員無事で、滞在先のホテルや語学学校も通常通り稼働しています。空港も開いており、帰国にも支障はありません。余震は続いておりますが、少しずつ日常を取り戻しつつあります。
多くの方々から寄せられた温かい励ましに深く感謝いたします。フィリピンの人々は強い精神力を持ち、前向きに歩んでおりますので、私たちも共に支えていきたいと思います。」
- 学生たちの恩返し―セブ島地震災害チャリティー募金活動


現地で温かく迎えてくれた人々のため、そして困難な状況にある被災者の方々のために、学生たちは10月29日(水曜)にセブ島地震災害チャリティー募金活動を行いました。
留学を通じて現地の子どもたちや人々の笑顔に触れた学生たちは、その温かさと強さを忘れることができません。厳しい環境の中でも前向きに生きる姿に学び、勇気をもらった学生たちが、今度は自分たちができることで恩返しをしようと立ち上がりました。
学生からの
- 後輩へのメッセージ
留学に少しでも興味がある方、行きたいと思っている方は、迷わず絶対にいって欲しいと言いたいです。英語が話せないから無理だと思うのではなく、まずは挑戦してみてください。自分の住んでいる国を離れて海外に行くのはとても不安で勇気がいるかもしれません。しかし、それが自分の自信に変わってきます。自分の行動次第で、必ず楽しく充実した時間と多くの知識、経験を得ることができます。また、一緒に行った人たちとも仲良くなれます。行ったら後は、全力で楽しむだけです。まだ迷っている方、一人が不安な方、是非友達とでも良いので行ってみてください。
困難な状況の中でも笑顔を絶やさないフィリピンの人々の強さ、そして現地で学んだことを行動に移す学生たちの姿は、私たちに大切なことを教えてくれます。国境を越えた絆は、どんな困難も乗り越える力になるのだと、改めて実感させられました。
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