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[児童学科]津山・宮古島・被災地の小学生の交流をサポートin宮古島(7/25〜28)
2013年08月07日児童学科
児童学科3・4年生が津山市・宮古島市・被災地から岡山県に避難している小学生と交流
平成25年7月25日(木)〜28日(日)、宮古島で行われた「南の島の大冒険〜つかもうぜ!ひとつながりの秘宝〜」のボランティアサポーターとして、本学児童学科の学生が参加しました。
この企画は、津山圏域の小学生(4〜6年)と東日本大震災の影響で岡山県内に避難している小学生(4〜6年)、津山市と姉妹都市である沖縄県宮古島市の小学生(4〜6年)の計50名を対象として宮古島で民泊や集団宿泊活動、自然体験活動を行うもので、一般社団法人津山青年会議所により企画されました。
自然体験活動などを通じて、人と人が触れ合い、家庭や地域の繋がりを実感するなかで、他人を思いやる心や自らを律する気持ちといった豊かな人間性を育むことを目的としています。
平成27年に津山と宮古島の姉妹縁組50周年を迎えます。
本学のある津山市と沖縄県宮古島市は姉妹都市縁組を締結しており、交流が盛んです。
昭和38年、平良第一小学校長が研修のために南小学校に滞在された際に、児童らの温かい心に感銘を受け学校縁組式を挙行。
その2年後の昭和40年、津山市と平良市議会で都市縁組が議決されました。(平良市:現宮古島市)
その後10周年、20周年、30周年、40周年を記念した交歓会などで交流を深めており、平成27年には姉妹縁組50周年を迎えることとなりました。
南の島の大冒険〜つかもうぜ!ひとつながりの秘宝〜
本学からは、児童学科3年生6人、4年生5人がサポーターとして参加。
今回は、その中の一人で宮古島出身の児童学科3年生 伊志嶺(いしみね)さん(沖縄県立宮古高校出身)にその様子を話してもらいました。
7月14日「出会い〜つやま編〜」
7月14日(日)、宮古島へ出発に先立ち、『出会い〜つやま編』が津山市内で行われました。
これは、参加する津山圏域の小学生や避難している小学生とサポーターである本学の学生、津山青年会議所の方が集まり、自己紹介をしたり、宮古島について勉強をしたり、また、宮古島で披露する踊りを練習したりするものです。
この日はチーム編成も決定しました。
津山の小学生や被災地から来た小学生計8人、本学の学生サポーター2人、青年会議所の方2人が1つの班となり、班名を決めたり班旗を作ったりしました。
(この1つの班に宮古島の小学生2人が加わります。)
伊志嶺さんの班は『チームMAKUNOUCHI』に班名を決定。
これは“幕の内弁当が色んなおかずが入っているように、色んな個性が集まったチーム”という意味で、子どもたちが考えました。
そして班のマークもデザインし、これが帽子と班旗になりました。
1日目「旅立ち〜宮古島編〜」
7月25日(木)、いよいよ宮古島へ向けて出発です。
午前7時、バスで伊丹空港へ向けて出発。宮古空港には午後3時過ぎに到着しました。
この日は宮古島市体験工芸村で宮古島の小学生とご対面。
沖縄の魚“グルクン”の唐揚げやゴーヤなどの宮古島料理をいただきながら、交流を図りました。
なかでも“紅芋とマンゴーのかき氷”は子どもたちだけでなく、本学の学生たちにも大人気でした。
子どもたちは今夜は民泊です。
2日目「感動〜宮古島編〜」
2日目の朝7時半、“東洋一の白い砂浜”で知られる前浜ビーチに集合しました。
きめが細かいサラサラの砂、真っ青な海、そして、ビーチからは来間島(くりまじま)へ渡る来間大橋も見ることができ、津山の子どもたちも本学の学生も大感激です。
午前中は泳いだり潜って珊瑚を見つけたり、目一杯海を堪能しました。
お土産にしようと、砂を集める子どもたちの姿も見られました。
(前浜ビーチから望む来間島と来間大橋)
東洋一きれいな海を満喫
後ろでたくさんの子どもたちを引っ張っているのは
児童学科4年小椋くんです。
お昼ご飯はビーチでBBQを楽しみました。
午後は宮古島海中公園に向かいました。
ここではシーカヤック、海中観察、展望台、タッチプールを楽しみました。
シーカヤックに乗っていると、あちらこちらからウミガメが寄ってきます。
この写真は、ウミガメにレタスをあげているところです。
タッチプールでは、ナマコやヒトデ、ウニなどを触ることができます。
マンジュウヒトデは水の中では軽く、外に出すとグッと重くなります。
初めて触った子どもたちは、その重さにとても驚いていました。
海中公園の後は、宮古島市体験工芸村で貝殻を使ったストラップを作りました。
3日目「感謝〜宮古島編〜」
3日目は、前浜ビーチから見えた来間大橋を渡り、来間島(くりまじま)へ行きました。
午前中はシュノーケルを楽しみ、お昼は琉球の風屋台村で宮古そばやポークおにぎりをいただきました。
午後は宮古島青少年の家(キャンプ場)へ移動。
夕食に向けて、カレーライス作りと飯ごう炊飯を実施しました。
サポーターの学生たちが野菜の切り方や作り方を説明すると、あとは子どもたちが全部作ってくれて、とってもおいしいカレーができあがりました。
みんなで円陣組んで「えいえいおー!」
手前はサポーターの伊志嶺さんと児童学科3年黒石くんです。
この日の夜はキャンプファイヤー発表会で、班ごとに出し物をしました。
伊志嶺さんの班は、宮古島で十五夜の夜に行われる“シーシャーガウガウ”を披露し、大変盛り上がりました。
(シーシャーガウガウ:子供たちが手作りの獅子舞をつけて各家庭やお店をまわり、踊りを披露して褒美をもらうもの)
最後は全員で「また会える日まで」(ゆず)を歌い、3日目が終了。明日は最終日です。
4日目「絆〜宮古島編〜」
4日目最終日です。
宮古島の小学生との出会い、初めての沖縄料理、透き通った海、みんなで作ったカレーライス…etc.
これらの体験を通して子どもたちは、宮古島との繋がりや人と人との繋がりの大切さを感じたことでしょう。
そんな子どもたちが、この日はご両親に手紙を書きました。
この手紙は津山に帰着後の“親子のつながりタイム”でご両親と交換しました。
とうとう宮古島の子どもたちとのお別れの時間です。
いつまでも涙が止まらない子どもたちもいました。
(写真:宮古島での退所式)
学生にとってもとても貴重な体験となりました。
今回サポーターで参加した本学の学生たちは、小学校教員になることをめざしています。
学生たちはこの4日間、長時間一度もトイレに行っていない子はいないか?、子どもたちの体調は万全か?、ホームシックになっている子はいないか?、全員にまんべんなく役割が当たっているか?等、気を配りながら、子どもたちのサポートをしてきました。
時にはスケジュール通りに進まなかったり、レクリエーションが子どもの体力に合っていなかったりすることもありましたが、子どもたちの繋がりがこれから先も続いていくことを願い、一生懸命頑張りました。
もちろん子どもたちも頑張りました。
まとまりがなかった班を次第にぐいぐいと引っ張っていくようになり、最終日には「サポーターにはどうしたらなれるのか?」と興味を持ってくれた男の子。
ホームシークになり家に帰りたがっていたのに、最終日には「また来たい」と思えるようになった男の子。
学生たちは、わずか4日間なのに子どもたちの成長を感じることができ、とても嬉しかったようです。
伊志嶺さんは最終日、子どもたちからたくさんのメッセージが書かれたカードをもらいました。
いつもそばにいてくれてありがとう
言葉にできない楽しさがつまった日々を
絶対に忘れないよ
楽しい思い出をありがとう
いろいろなことを教えてくれてありがとう
明るく話しかけてくれてありがとう …etc.
子どもたちのメッセージは、伊志嶺さんにとって宝物となりました。
宮古島と津山、そして津山に避難してきた震災被災地の子どもたちが出会い、ともに驚き、ともに喜んだ数々の体験は、子どもたちだけでなく、学生サポーターにとっても“秘宝探しの大冒険”となりました。
今回つかんだ“人と人とのつながり”を宝物として、これからも大切に育んでいけるよう願っています。
:-)