[沖縄県人会]沖縄慰霊の日創作劇「命(ぬち)どぅ宝」を再演(11/24)
2013年11月26日沖縄県人会
沖縄県人会が創作劇「命(ぬち)どぅ宝」を再演
「沖縄慰霊の日」である6月23日、本学沖縄県人会が、日本唯一の陸上戦である沖縄戦をもとに“命の大切さ・平和の尊さ”を描いた創作劇「命(ぬち)どぅ宝」を上演し、大反響を呼びました。
その後たくさんの方から再演の要望を受け、11月24日(日)に美作大学教職員組合と津山九条の会の共催により、もう一度実施することとなりました。
沖縄戦概要
沖縄戦は、太平洋戦争末期の昭和20年3月に始まり、沖縄本島を中心に米軍と日本軍が激しい攻防を展開しました。
組織的な戦闘は6月23日に終了。第二次世界大戦における太平洋地域での最大規模の陸戦であり、また日米最後の大規模戦闘となりました。
多くの住民を巻き込み、犠牲者は約20万人といわれています。
6月23日「慰霊の日」
沖縄では毎年6月23日は「慰霊の日」として公休日となり、追悼式等が行われています。
沖縄県出身者が多い本学でも、沖縄県人会が数年前からこの「慰霊の日」に沖縄戦の映像を鑑賞するなどしてきました。
そして今年は、沖縄県外で「慰霊の日」の認知度が低いことを受け、多くの人々に「慰霊の日」を知ってもらい、命の大切さ、戦争の苦しみ、平和への願いを伝えたいと思い、県人会有志で今年2月に実行委員会を結成しました。
イベントのテーマは『命(ぬち)どぅ宝』に設定。
何気ない生活が平和の上に成り立っていることに気付いてもらえば、という願いを込め、高知県や香川県、鳥取県などの出身学生も含めた約60人の有志で準備を進めてきました。
「命(ぬち)どぅ宝」で命の大切さ、平和の尊さを訴えました。
二度目の上演となったこの日は午後14時から始まり、会場となった本学の体育館には、市民の方や学生・教職員など、約280人が来場しました。
平和を表現した創作ダンスで「命どぅ宝」の開演です。
ある日美作大学に通う沖縄出身の学生、あゆりのもとに、沖縄に住むおばぁー(祖母)から手紙が届いた。
その手紙には、「6月23日の慰霊の日」について書かれていた。
海を越え、6月23日の沖縄。各地で正午に皆が南に向かって黙祷を捧げている。
あゆりのおばぁーのチヨは、沖縄戦の戦没者の名前が刻まれている「平和の礎(いしじ)」(糸満市平和祈念公園)にあゆりの妹のえみりを連れて来ていた。
えみりはあばぁーに沖縄戦のことをたずねる。
おばぁーは静かに語り始めた。
68年前の沖縄。
6歳のチヨは村のみんなと仲良く暮らしていた。
しかしそんなある日、父に召集令状が届く。
悲しい過去、沖縄戦。
時代のうねりの中を懸命に生き抜いたおばぁーが家族の愛から「命の大切さ」を今の若者に語りかける。
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劇では爆撃やひめゆり学徒隊、集団自決(強制集団死)の場面を織り交ぜながら戦争の悲惨さを訴えました。
会場では学生が訴える戦争の悲惨さにすすり泣く姿も見られました。
最後に沖縄を拠点とするバンド「HY」の平和への願いを込めた曲「時をこえ」に乗せて、伝統舞踊の“エイサー”を披露。
その踊りは力強く素晴らしく、学生たちの郷土を愛し誇りに思う心が感じられました。
たくさんの方のご来場ありがとうございました。
家族や友達がいる幸せ 毎日笑顔でいられる幸せ
これらは「平和」の上に成り立っているものなのです。
学生たちは命の大切さ、平和の尊さをみなさんに伝えようと、創作や練習に一生懸命取り組んできました。
沖縄県人会の学生の多い学生寮では毎日ミーティングを行い、時には深夜まで話し合うこともありました。
当日学生たちは精一杯気持ちを表現することができ、また、自分たちもこのイベントへの取り組みを通して、平和の尊さを改めて考えさせられたようで、大変有意義な機会となりました。
みなさまにも沖縄県人会の学生たちの思いが伝わり、平和について考えるきっかけとなってもらえれば幸いです。
多くのみなさまのご来場、ありがとうございました。
:-)