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園内研究

RESEARCH

教育目標を表した図、詳細は以下

幼稚園は教育機関として、幼稚園修了までに子どもが身に付けたい心情、意欲、態度などを5つの領域「健康」「言葉」「表現」「人間関係」「環境」にまとめて、それぞれにねらいと具体的な内容を示し、遊びを通じてこれらの領域が相互に関連しあい、総合的に成長できるよう配慮しています。

美作大学附属幼稚園の教育目標「健康な子ども」「しっかり物事をみることができる子ども」「話をよくきくことのできる子ども」「じっくり考えることのできる子ども」「人の気持ちがわかる子ども」は、この5つの領域とそれぞれ密接な関わりがあります。上の図はそれを分かりやすく示したものです。

たとえば

  • 「健康な子ども」は健康な心と体を育て、安全な生活をつくり出す力を養う領域「健康」と
  • 「しっかり物事をみることができる子ども」「話をよくきくことのできる子ども」「じっくり考えることのできる子ども」は経験したことや考えたことなどを自分なりの言葉で表現し、相手の言葉を聞こうとする意欲や態度を育てる領域「言葉」や、感じたことや考えたことを表現して、豊かな感性や表現する力を養い、創造性を豊かにする領域「表現」と
  • 「人の気持ちがわかる子ども」は他の人々と親しみ、支え合って生活する力や関わる力を養う領域「人間関係」と

遊びの中で子どもたちが培った力は、それぞれの歯車(領域)を少しずつ動かし、噛み合った次の歯車を動かすギアとなります。そして、周囲の様々な環境に好奇心や探究心をもって関わる歯車(領域「環境」)を動かすことで、子どもの「学びの土台」が作られていきます。こうして成長した好奇心や探究心が、新たな遊びや学びを日々作り出していくのです。

附属幼稚園では子どもの総合的な成長が保障できるよう、こうした観点から独自に研究テーマを設定し、分析や実践を通じて教育の改善に取り組んでいます。

研究について

群れ遊び

写真:じゃんけんをしている園児たち

古来より、家庭内や地域内で、「この指止まれ」から始まる、三々五々に群れて遊ぶ「群れ遊び」が子どもたちの遊びの中心でした。現代のようなゲームマシンもスマホもない時代、子どもたちは日々、仲間と群れて、兄姉や地域の年長の子どもから教えてもらった「伝承遊び」と呼ばれる様々な遊びを自分たちなりに試行錯誤しながら楽しみ、その過程でいろんなことを学んでいきました。

しかしながら、少子化や生活環境の変化が著しい現在では、家庭や地域での「群れ遊び」や「伝承遊び」は消失しつつあり、「遊べない」「遊ばない」「遊ぼうとしない」子どもが増えてきています。

附属幼稚園では2008年から園での自由遊びとして「群れ遊び」を取り入れ、自ら遊ぶ、遊び込める子どもの育成と、群れ遊びが子どもの発達とどのような関連性をもつのか、調査・研究を続けています。

絵本の取り組みについて

写真:絵本の読み聞かせを聞く園児たち

本園は、創立当初より貸出し絵本に取り組み、「絵本の読み聞かせ」の重要性を推奨しています。家庭と連携を取りながら、貸し出し絵本をはじめ、読み聞かせカレンダーの実施や読み聞かせ通信の配布など絵本の読み聞かせの定着を図っています。また、保育現場では、読み聞かせの重要性を見つめ直すため、絵本選びや勉強会等行い、スキルアップも図っています。園全体では「くすくすタイム」と名付けて朝の読み聞かせを行い、子ども達の楽しい時間となっています。安定した雰囲気の中で、クラスの友だちと一緒に絵本の読み聞かせに参加することで集中して絵本の楽しさを感じることができています。園と家庭の両面から、子どもと大人の「絵本の楽しい時間」が共有できるように取り組みを進めています。